こちらのページの内容は個別団体のものであり、CAN-Japan 全体としての見解ではありません。

プレスリリース
2016年2月11日(木)
350.org Japan

日本の大手銀行グループ、保険会社や地方自治体による
化石燃料及び原発関連企業への投融資に関する調査発表
 
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料の燃焼により発生するCO2 は、地球温暖化の最大の原因です。国際環境NGO 350.org は地球温暖化問題の新たな解決策として、化石燃料関連企業への投融資撤退を求める「ダイベストメント(divestment)」と呼ばれる取り組みを世界中で展開してきました。
 
二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電所の新設計画について、「是認できない」という主張を続けてきた環境省がそれを条件付きで容認する方針を先日発表しました。昨年の「パリ協定」を受け、世界で
「脱炭素」の流れが強まっています。今年 G7 首脳会談の主催国である日本に対して、この政策の転換は国際社会の厳しい批判を招くでしょう。
 
このような状況に異議を唱えるために、地球温暖化を加速させる化石燃料関連企業に対する日本の投融資の現状を確認しました。同時に国民からの強い反対が続く原子力発電所を支える原発関連企業への投融資状況も調べました。
 
350.org Japan は「ダイベストメント」キャンペーンの一環として、銀行グループ、保険会社や地方自治体に焦点をあて、それらの化石燃料関連企業または原発関連企業への投融資に関する調査を行い、その結果を発表しました。
 
<主な調査結果>
●銀行グループによる化石燃料関連企業、原子力関連企業、国内石炭増設関連企業を調査したところ、化石燃料関連企業と原子力関連企業については、三菱 UFJ が最も多額の投融資を行っており、みずほ、三井住友、三井住友トラストの順だった。また、国内石炭増設関連企業に対しては、みずほが最も多額の投融資を行っており、三井住友、三菱 UFJ、三井住友トラストの順だった(表 A-1 及び A-2 参照)。
●保険会社による化石燃料関連企業(三菱商事、出光興産、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、INPEX、JX ホールディングス)、原子力関連企業(東芝、三菱重工、日立製作所)、国内石炭増設関連企業(関西電力、J-POWER、東京電力、中部電力、九州電力、中国電力、神戸製鋼所、東京ガス、丸紅、出光興産)を調査したところ、化石燃料関連企業に対しては明治安田生命が最も多額の投融資を行っており、日本生命、MS&AD の順であった。原子力関連企業と国内石炭増設関連企業に対しては、いずれも日本生命、明治安田生命、第一生命の順だった(表 B-1 及び B-2 参照)。
●自治体による電力会社の株式保有状況を調査したところ、東京都、富山県、大阪市、神戸市、山口県、高知県、沖縄県が電力会社の株式を大量に保有していることが明らかとなった。
 
*プレスリリース及びレポートの全文は下記リンクからご覧下さい。
 
 
 

プレスリリース及びレポートの全文

 
 
 

お問い合わせ

調査結果の詳細に関しては、以下までお問合せください。

ダイベストメントキャンペーン担当:古野真(350.org Japan 代表)
Email:shin@350.org / Tel: 070-2793-3648
メディア担当:棚尾真理絵(350.org
Email:marie.tanao@350.org / Tel: 090-2183-2113